||||||| デルカット乳剤 登録変更 |||||||
従来、水田の代かき(植代)直後~田植え前の除草剤は、そのほとんどが代かき直後~田植え4日前までに使用する事となっていました。しかし昨年8月に、すべての田植え前水田除草剤は、これを使用する場合、田植え7日前までに使用することに統一されました。
田植時の落水などで、除草剤の成分が河川や湖沼への流出による悪影響を防ぐための登録変更です。また、同時に畦畔の整備や止水期間の遵守などが使用者に求められました。漏水を防止し散布後7日間は落水や掛け流しをしないことが大切であるとともに、薬剤を効果的に使用する為にも、水稲除草剤の使用時期が登録変更されたものです。
このような背景の中で、現在山梨県での主力田植前除草剤であるデルカット乳剤も、前記の通り、使用時期の登録が「移植7日前まで」に変更されました。
山梨県の水田は代かき後の土壌の締りが早い為、一部の地域を除き代かき後4~7日後の田植えを主流としています。従って、昨年から移植前除草剤の使用を中止し、移植同時、あるいは移植後の除草剤に変更した農家も多かったところです。
< デルカット乳剤登録変更 >
平成25年11月20日付でデルカット乳剤の使用時期が「植代時(移植4日前まで)」に再度変更になりました。(下表の通り)
この登録変更によりデルカット乳剤については、昨年までと同様に使用できることとなりましたが、使用上の注意事項については下記の通り、落水・かけ流しをしないことや水田畦畔の管理を充分に実施し、漏水を防止する必要があります。
< デルカット乳剤 適用病害虫の範囲及び使用方法 >(成分:オキサジアゾン8.0% ブタクロール12.0%)
作物名 |
適用
雑草名 |
使用
時期 |
適用
土壌 |
使用量 |
本剤の
使用回数 |
使用
方法 |
適用
地帯 |
オキサジアゾンを
含む農薬の
総使用回数 |
ブタクロールを
含む農薬の
総使用回数 |
移植水稲 |
水田一年生
雑草及び
マツバイ
ホタルイ
ヘラオモダカ
ミズガヤツリ
クログワイ
(北海道を除く)
コウキヤガラ
(関東・東山・東海) |
植代時
(移植時4日前まで) |
砂壌土 ~埴土 |
500 mL/10a |
1回 |
植代時に原液のまま散布し混和する。
または、植代直後原液のまま散布し、
ただちに整地板で均平作業を行う。 |
全域の普通期及び早期栽培地帯 |
1回 |
2回以内 |
水田一年生
雑草及び
マツバイ
ホタルイ
ヘラオモダカ
ミズガヤツリ |
植代時
(移植時4日前まで)
(移植後に使用する除草剤との体系で使用) |
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250 ~350 mL/10a (少量 散布) |
東北、 北陸、 関東・ 東山・ 東海の 普通期 及び 早期栽培地帯 |
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< 使用上の注意事項 >
一般的注意事項の他、以下の点に特に注意してください。
- クログワイ、コウキヤガラは発生期間が長く、遅い発生のものまでは十分な効果を示さないので、有効な後処理剤と組み合わせて使用すること。
- 水田の代かき、均平は丁寧に行い、浮遊物のワラくずなどのごみはできるだけ取り除くこと。
- 散布時または混和時の水深は3~5cmとし、薬剤が深く入らないように注意すること。
- 散布後4日間は落水、かけ流しはしないこと。
- 移植時に落水しないよう、代かき時に必要以上の水を水田に入れないこと。
- 移植後の深水は、薬害(葉鞘褐変)をおこすこともあるので注意すること。
- 軟弱徒長苗の場合や砂質土壌、極端な漏水田(減水深2cm/日以上)及び著しいガス発生田での使用はさけること。
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