||||||| 時期の防除 |||||||
昨年に引き続き、本年も夏は高温が予想されています。果樹は生育後半となりますが、乾燥・高温と同時にそれらの影響による、各種害虫の発生に注意が必要です。
- ぶどうではスリップス類、ハダニ類は春からの乾燥もあり、全県的に発生しています。本年は例年では重点を置かない地域においても、これらの防除の重要性が高まっています。更に、サビダニもハダニ類との同時防除が重要です。また近年発生の多いクビアカスカシバは、一昨年から登録となったパダンSG水溶剤をボルドー液に混用する事で効果が得られますが、従来6月~7月と言われていた発生期が、8月まで続くような地域もあるようです。
- ももは病害虫面では大きな問題は無いようですが、やはり天候の影響で、アブラムシ類の発生は多かったようです。アドマイヤーをはじめとするネオニコチノイド系の殺虫剤で、これまでの20年間まったく問題とならなかったアブラムシ類ですが、本年のような好天年にはより丁寧な防除が必要で、散布ムラによる捕り残しと思われる場面が、見受けられました。ポジティブリスト制度による隣接園への飛散は当然有ってはならないのですが、気にする余り防除が疎かにならないよう丁寧な散布も重要でした。また早生種でもミカンキイロアザミウマの被害が見られ、微小害虫の多発を予測させる状況です。収穫後のモモサビダニ、ハダニ類と同時にカイガラムシ類の同時防除を実施してください。
- すもも 桃と同じように前半は病害虫で目立つ物は無いようです。しかし7月になるとスモモヒメシンクイとハダニ類などの被害が見られるようになり、中晩生種は防除を怠る事は出来ません。サムコル、アディオン、スカウト、スピノエースを散布間隔が開きすぎないよう注意しながらしっかりと防除してください。またハダニ類も夏季高温になると葉が、変色(黄化)している園を見受けます。例年に発生を確認している園では早めの防除が必要です。
スモモに登録のあるハダニ剤 カネマイトフロアブル(3日前/1000~1500倍)、バロックフロアブル(7日前/2000倍)、サンマイト水和剤(14日前/1000倍)及び小粒核果類登録剤 アーデント水和剤(前日/1000倍)、スターマイトフロアブル〔前日/2000倍〕、ダニサラバフロアブル〔前日/1000~2000倍〕、ダニゲッターフロアブル〔前日/2000倍〕、マイトコーネ〔3日前/1000~1500倍〕などが登録されています。しかし全ての薬剤がいつでも使えるのでは無く、汚染には充分注意が必要です。最寄の指導機関にご相談ください。
※登録内容を守り、注意事項を確認するとともに周辺作物へ飛散させないよう、正しくご使用ください。 |