||||||| タバココナジラミ「バイオタイプQ及びB」における最近の知見について |||||||
11月号で紹介したトマト黄化葉巻病ウイルス(TYLCV)を媒介するタバココナジラミ「バイオタイプQ及びB」の分布状況、寄主植物、薬剤感受性、防除薬剤等について最近の知見を紹介します。
- バイオタイプQは2010年8月1日現在、1都、2府、38県で発生が確認され、また、近年では多くの県でバイオタイプBよりもQタイプの発生頻度が高く、この傾向は施設栽培で顕著である。
- バイオタイプQの寄主植物は国内で少なくとも30科、64種類にわたり、ナス科、ウリ科、シソ科など主要な果菜類の多くが含まれる。
- バイオタイプQおよびBはトマト黄化葉巻病の他、キュウリ退緑黄化病とメロン退緑黄化病(CCYV)を媒介する。
- バイオタイプQは多くの薬剤に対して抵抗性が発達しており、ピリプロキシフェン製剤に対してはすでに抵抗性が確認され、一部のネオニコチノイド系薬剤、合成ピレスロイド系薬剤、昆虫成長制御剤についても感受性低下が明らかとなっている。
- タバココナジラミ・バイオタイプQに対する防除薬剤として、スプラサイド水和剤1,000倍、アルバリン顆粒水溶剤2,000倍、ベストガード水溶剤1,000倍、サンマイト水和剤1,000倍、アファーム乳剤2,000倍、スピノエース水和剤5,000倍、コロマイト乳剤(幼虫のみ)1,500倍は有効である。
- このうち、バイオタイプQ及びBの両者に有効な防除薬剤は、アルバリン水溶剤、ベストガード水溶剤、サンマイト水和剤、コロマイト乳剤である。
- バイオタイプBに対する防除薬剤として、トレボン乳剤1,000剤、アプロード水和剤1,000倍、カスケード乳剤2,000倍、及びモスピラン水溶剤2,000倍を含むネオニコチノイド系薬剤は有効である。
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