農薬通信 |
2009年4月号『果樹』
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登録日2009.4.21
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これからの時期の防除
||||||| < ぶどう > 昨年は開花期から幼果期と成熟期の多雨によりべと病、晩腐病が多発し、防除が困難な園も見受けられました。べと病は山梨県果樹病害虫防除暦に示されている「展葉5〜6枚時」以降、定期的に予防散布を行ってください。発病を見た場合は治療効果のあるリドミルMZを用いてください。 また、晩腐病についても同様に「展葉9〜10枚時」のホライズンDF以降、晩腐病に予防効果のあるジマンダイセン、アミスター10、ストロビーDF等でべと病との同時防除を行ってください。落花後は感染防止のため、できるだけ早くカサかけを行い、果房に雨が当らないようにしましょう。 < 立木共通 > 5月になるとカイガラムシ類幼虫の発生時期(防除時期)となります。カイガラの色が白いウメシロカイガラムシは5月上旬から、黒くて小さいナシマルカイガラムシ(サンホーゼカイガラムシ)は5月下旬からが、一般的な幼虫発生期となります。作物ごとに登録されたカイガラムシ防除剤(アプロード、ダーズバン、スプラサイド等)で防除してください。また、幼虫発生期を知りたい場合には、寄生の見られる枝に毛糸トラップを設置し、地域や種ごとに異なる幼虫の発生時期を確認してください。カイガラムシ幼虫はふ化後、寄生する枝上を歩行移動して毛糸トラップ下に集まります。数日おきに毛糸を解いて観察してみましょう。 < もも > モモハモグリガの防除は散布時期が最も重要で、散布時期の遅れにより葉への食入が多数見られると落葉することがあります。このため食入を防止するには、5月中下旬の成虫発生盛期にカスケード、アディオン等で防除してください。成虫発生期については地域の指導機関で実施するトラップ調査を参考にしてください。 < おうとう > オウトウショウジョウバエの初発時期に注意し、果実の地色の抜け始め頃よりアディオン、スカウト、テルスターの各フロアブルを用いて被害を防ぎましょう。被害果は発生源となりますので、見つけしだい土中に埋めてください。 ※ 登録内容を守り、袋に記載されている注意事項を確認して安全にご使用ください。 |