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2006年11月号『果樹』

登録日2006.11.14

|||||||  果樹用新規殺菌剤「ナリアWDG」  |||||||

 ナリアはBASF社が開発した2つの殺菌剤(ストロビルリン系のピラクロストロビンとアニリド系のボスカリド)を含む新規混合殺菌剤で、本年9月25日付で新規登録されました。主要成分の1つであるボスカリドは商品名カンタスとして既に登録され、主に果菜類の灰色かび病、菌核病防除剤として使用されています。

< 特 長 >

○夏季病害に卓越した効果
ピラクロストロビンとボスカリドを混合することで、斑点落葉病、黒斑病、黒星病、輪紋病、褐斑病などの夏季病害に優れた効果を示します。

○1剤で夏季病害を防除
ピラクロストロビンとボスカリドの2成分を混合することで、夏季病害を本剤1剤で防除できます。

○広めの散布間隔
残効性に優れるので、広めの散布間隔でも防除ができ、梅雨期でもゆとりのある防除体系が組めます。

○収穫前日まで使用できる
果実への汚れも少なく、収穫前日まで使用できるので、早生種と晩生種との混植園でも使用できます。

○扱いやすい製剤
最新の製剤技術を駆使したWDG(顆粒水和剤)です。粉立ちが少なく、水に溶けやすいので取扱が容易です。

<  ナリアWDG登録内容   > ピラクロストロビン 6.8%(普・C類)
ボスカリド 13.6%(普・A類)

作物名 適用害虫名 希釈倍数
(使用量)
使用時期 クロルフェナピルの使用回数 使用方法
りんご

斑点落葉病
黒星病
褐斑病
炭そ病
輪紋病
すす斑病
すす点病

2,000倍 収穫前日まで 3回 散布
おうとう

灰星病
炭そ病
黒斑病

なし

黒斑病
黒星病
輪紋病

もも
ネクタリン
灰星病 2回
上記作物の他、かき、ぶどう、うめ、かんきつに適用拡大試験中です。


<  効果・薬害等の注意   >
 

○なしに使用する場合、開花始めから落花20日頃までの散布は、葉に薬害を生じる恐れがあるので使用を避けてください。
○なし品種のル・レクチェには果実に薬害を生じる恐れがあるので、袋掛後に使用してください。
○ぶどう品種のピオーネには葉に薬害を生じる恐れがあるので、周辺にある場合は注意してください。
○蚕に対して影響があるので、付近に桑園があるときはかからないように注意して散布してください。


<  有用昆虫への影響   >

◎:影響少ない


供試昆虫 ステージ 検討結果
セイヨウミツバチ

成虫

◎
セイヨウオオマルハナバチ 成虫 ◎
チリカブリダニ 成虫 ◎
タイリクヒメハナカメムシ 成虫 ◎
ヤマトクサカゲロウ 成虫 ◎
蚕 幼虫 安全基準日数21日

※ 登録内容を守り、記載されている注意事項を確認して安全にご使用ください。


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