||||||| クロルピクリン錠剤 |||||||
クロルピクリン剤は通常液体で、地中に注入されるとガスになり、拡散して土壌中の病原菌、害虫、線虫等に安定した効果を発揮します。反面、催涙性を伴う強い刺激性があるため、処理時に涙が止まらない経験をした方も多いと思います。クロルピクリン錠剤は土壌消毒効果で信頼の高いクロルピクリン液剤を、特殊な方法で固形化した錠剤タイプの薬剤です。1錠毎に水溶性の特殊フィルムで真空包装(右写真)されているため、処理時の刺激性が大幅に軽減されています。処理後、土壌中の水分により水溶性フィルムが溶けて薬剤がガス化します。
< 特 長 >
- ガス不透過性・水溶性のPVAフィルムで真空包装されているため、施用時に催涙や刺激臭をほとんど受けることなく、安心して使用できます。
- クロルピクリン液剤と比較して施用時のガス放出がほとんどないので、周辺への影響がなく、従来クロルピクリンが使用困難であった場所での使用も可能です。
- 錠剤のため、土壌中での深さや処理間隔を正確に調節でき、薬量の低減と効果の安定につながります。
- クロルピクリンガスを放出した後の錠剤は、水溶性フィルムとともに15〜20日後には分解消失するため、環境汚染や薬害の原因になりません。
< 適用病害虫 >
適用場所 |
作物名 |
適用病害虫名 |
使用量 |
使用方法 |
クロルピクリンを
含む農薬の
総使用回数 |
床土・堆肥 |
あぶらな科野菜、
うり科野菜、トマト、
ミニトマト、
ピーマン、
とうがらし類、
いちご、なす、
ほうれんそう、
レタス、セルリー、
非結球レタス、
アスパラガス、
にんじん、ごぼう、
ねぎ、わけぎ、
あさつき、たまねぎ、
陸稲、麦類、豆類、
とうもろこし、
ばれいしょ、かんしょ、
さといも、やまのいも、
こんにゃく、あま、
てんさい、たばこ、
きく、カーネーション |
立枯病
つる割病
萎凋病
青枯病
疫病
紋羽病
黒根病
白絹病
センチュウ病
ハリガネムシ
ネキリムシ
ケラ |
1穴当り
1錠
|
|
1m2当り
10錠
|
|
土壌くん蒸
床土・堆肥を
30cmの高さに積み
30×30cm毎に
1穴当り1錠
処理する |
1回 |
ほ場 |
土壌くん蒸
<1穴当り1錠処理>
30×30cm毎に1錠
処理する。
<1穴当り10錠処理>
地表面に所定量を
散布処理する |
あぶらな科野菜、いちご |
萎黄病 |
たばこ |
わい化病 |
しょうが |
根茎腐敗病 |
トマト、ミニトマト |
萎凋病 |
ほうれんそう |
立枯病 |
いちご |
萎黄病 |
すいか |
つる割病 |
|
< 床土・堆肥での処理例 >
床土、堆肥を30cmの高さに積み、30×30cmごとに深さ15cmの穴をあけ、本剤を所定量、内包装のまま施用し、直ちに覆土します。更に30cmの高さに積み上げ、これをくり返し、最後にポリエチレン等で被覆します。
内装に用いた水溶性フィルムは、土壌水分によって施用後3〜6時間で含水膨潤もしくは溶解状態となり、クロルピクリンガスの放出が始まります。処理後は10日間程度被覆し、その後ガス抜きを行います。できればガス抜き後、更に7日間程度放置し播種又は定植します。
※ 登録内容を守り、注意事項を確認して安全にご使用ください。 |