農薬通信 |
2002年4月号『果樹』
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登録日2002/04/19
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||||||| 時期の防除 ||||||| 本年は例年と比較して1月中旬以降の気温が高く暖冬だったため、モモ、スモモの開花が10日以上早まりました。他の作物も同様に生育が早まることが予想されます。生育ステージをよく観察し、防除適期を逃さないよう注意してください。 < モ モ > 落花期にモスピラン(4,000倍)を用いてアブラムシ、シンクイムシ類、モモハモグリガの防除をしっかりと行ってください。 この時期の防除は、すでに行われている開花直前のアディオン(3,000倍)の散布と合わせて害虫の密度をできるだけ下げることがポイントとなります。 特にコンフューザーPを導入している地域では、その効果を大きく左右します。 また5月に入るとカイガラムシ幼虫の1回目の発生が始まりますのでアプロード水和剤(1,000倍)を用い、寄生が見られる枝、幹に充分薬液がかかるようていねいに散布してください。 アプロードは一般に使用されているカイガラムシ防除剤と比較して残効が長いことが特長です。 この時期は近年問題となっている黒星病の感染期にはいります。 本病害の感染期間は7月中旬頃までつづきますが、感染期の初めから袋かけまでの期間、また無袋品種では感染期間を通して散布間隔を空けすぎないよう注意するとともに降雨量が多い場合、降雨回数が多い場合は追加散布を行ってください。 < ブドウ > 4月下旬から5月上旬にかけてべと病の発生がはじまります。 3月号でお知らせしたとおり、べと病は多発してしまうと治療薬剤といわれる殺菌剤を用いても十分な防除ができませんが、展葉5〜6枚時から予防散布をしておくと、それほど防除が難しい病害ではありません。 アリエッティ、ホライズンDF、クリーンヒッター、ジマンダイセン等を用い予防散布を行ってください。 ホライズンDF、クリーンヒッター、ジマンダイセンは近年問題となっている晩腐病にも予防的に効果を示します(クリーンヒッター、ジマンダイセンは既登録、ホライズンDFは拡大予定)。 |